テクニカル分析

ゲームセクター「ケイブ(3760)」と「バンクオブイノベーション(4393)」の株価推移を比較してみた!

ここ最近、ゲームセクターのケイブ(3760)とバンクオブイノベーション(4393)が似たような株価の動きをしていましたので、材料や時価総額などを比較してみることにしました。

ケイブとバンクオブイノベーションはゲーム思惑で株価が上昇し、ともに配信延期となりました。しかし株価の推移にはその後違いがみられます。なぜこうなってしまったのでしょうか。

ざっくり言って

・ネガティブIR 配信の遅延時期の違いと悪質さの違い

・需給面の違い

・業績の違い

上記理由が考えられます。

詳しくは下記の通り考えてみましたので、ご紹介していきます。

ケイブ(3760) 株価上昇と下落の推移

まずはケイブの株価上昇と下落の推移をみてみましょう。

出典:株探

 

こちらはケイブの日足チャートになります。かなり強いトレンドを描いていましたが、ついに先日大きく下落してしまいました。

これを踏まえてまずはケイブの株価上昇理由を下に書いておきます。

ケイブの株価上昇理由

・スマホゲーム委員会に出資を発表

・第三四半期決算、第四四半期決算において赤字縮小となった

・2020年夏にライブ配信アプリをリリースすると発表

材料がいくつかありますが、大きいのはライブ配信アプリのリリースでしょうか。ライブ配信アプリは、昨今のコロナの中ではとても強いアプリではないかと想定されます。思惑もひとしおだったことと思います。しかも夏ということもあり、思惑であげまくったわけですね。ところが・・・

出典:株探

 

とんでもないIRが出まして、寄らずのストップ安となりました。当然アプリのリリース思惑で株価が上昇していたわけですから、ひどいですよね。。。

このコロナ禍において、ロッキンや富士ロックフェスなどが出来ないからこそ、ライブ配信アプリが盛り上がる想定だったのに。来年3月とはこれいかに・・・

結局大きく下落してしまい、株価は移動平均線の長期線をわってしまうこととなりました。加えて、ケイブの時価総額は赤字の状態で100億円を超え、信用買い残が100万オーバーと需給状態も悪かったと記憶しています。

上記がケイブの株価上昇と下落の推移となります。

バンクオブイノベーション(4393) 株価上昇と下落の推移

次はバンクオブイノベーションについてみていきましょう。

出典:株探

 

こちらはバンクオブイノベーションの日足チャートになります。短期的にかなり強いトレンドを描いていましたが、ネガティブIRにて下落。しかしそこからやや持ち直しています。この下落が押し目となっています。

これを踏まえてバンクオブイノベーションの株価上昇理由を下に書いておきます。

バンクオブイノベーションの株価上昇理由

・2020年9月中にゲームアプリ2作品を中国本土に配信予定というIR発表

上記材料と直近IPO物色の流れにのって、短期的に爆上げしたというわけです。しかしながら、こちらもケイブ同様・・・

出典:株探

 

配信時期の延期を発表し、これが嫌忌され2連ストップ安となりました。しかしながら、株価はまたネガティブIR前程度のラインに戻りました。ケイブとはえらい違いです。ちなみに延期時期がケイブと比較して、近いうちにあるという点が異なっていますね。

あとは、業績は通期でみると黒字決算、信用買い残が50万程度であることもケイブとは異なっています。ちなみに時価総額は200億円前後となっておりキリのいい節目です。

以上がバンクオブイノベーションの株価上昇と下落の推移でした。

ケイブとバンクオブイノベーションの株価推移の比較

それではどうしてこの両者で株価の推移が異なってしまったのかについて考察してみます。

ケイブとバンクオブイノベーションの比較

●時価総額 

・ケイブ 100億円以上  

・バンクオブイノベーション 200憶円前後

●通期業績

・ケイブ 赤字   

・バンクオブイノベーション 黒字

●需給

・ケイブ 信用買い残100万オーバー 

・バンクオブイノベーション 50万程度

●ネガティブIR

・ケイブ 半年程度の配信延期 

・バンクオブイノベーション 数ヶ月程度の延期

こうして比較してみると、決算面・需給面・材料面が重要であったと思われます。加えてケイブは夏配信をうたっておきながら8月末にネガティブIRを出してくる悪質さもあると思います。

バンクオブイノベーションの場合は、延期したとはいえそこまで遅いものではないので業績への連動が見込めます。しかしケイブは・・・

株価を考える要素は決して業績だけではないということがよく分かりましたね!

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は似たようなゲーセクのケイブとバンクオブイノベーションを比較してみました。業績だけでなく、材料の強さや需給面からも株価を考察していきたいところです。

いずれにしても、ゲーセクは思惑が全てといった気がしますので触る際は十分にご注意ください。夢もあるんですがね!

以上になります。本記事が参考になれば幸いです。なお投資は自己責任でお願いします。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です